みりりっこの「お金のことがわからない!」

セミリタイアを夢見る中間管理職「みりりっこ」が【お金の勉強】&【節約】について語るブログです。

「居心地の良い会社」だからこそ辞めたいと思う理由

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どうも、こんにちは。

会社を辞めたくてたまらない、中小企業の中間管理職・みりりっこ@勤続9年です。

 

 

 こう自己紹介すると、「どんなブラック企業にお勤めで?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

でもそうでもありません。

そうではないんですが、

「今の会社に不満やモヤモヤを抱えながらも、何となく毎年勤め続けてるうちに中途半端に歳をとってしまった人」って結構多いんじゃないでしょうか。

まさに私のことなんですけどね。

 

みりりっこはが働くのはこんな会社

私の勤め先は昭和から続く下町の一族経営の会社です。

経営体制も考え方も昭和を引きずってるので、当然問題も山ほどあります。

でもホンマもんのブラック企業に比べたらウチなんか「極楽ぬるま湯温泉」です。

 

いいところもたくさんあります。

  • 残業はせいぜい月に10時間前後。(部署によっては定時ガチャ切りで退社してる。いいなー)
  • 有休もよほど長期でなければわりと取りやすい。
  • 会社の忘年会以外、参加を強制される飲み会はない
  • 服装自由(よほどパジャマのようなだらし無い服装とかパツ金レベルの髪色でなければOK。ピンク髪の子もいるよ!)
  • どんなに無能でも(怒られはするけど)長年雇い続けてくれる。
  • 一度辞めても戻ってくる人が多い(うっかりブラック企業に転職してしまった人など)
  • 給料もボーナスも安いけど、ここ10年くらいは毎年微増
  • 社内の人間関係は多少の問題はあるけど割と良好。

 こう並べてみると、給料以外は悪くないでしょう。

 実際に居心地は悪くありません。


実際にガチなブラック企業から転職してきた人なんかは、このユルさといい加減さに面食らってます。

労働環境だけ見れば前の職場に比べると天国なので、そのまま長く居つく人も少なくない。

 

みりりっこの社歴

私も20代終わりの頃、過酷な販売職で心身をぶっ壊し「長く働ける環境」「好きを仕事に」を両立できそうに見えた今の会社に流れてきた1人です。

入社当時、あまりのユルさに「大丈夫か?この会社」となりました。

 

とはいえ、子どもの頃からずっと好きな商材を扱っている会社で入社当時は業界一位。

(まあ業界自体しょぼいので大した規模ではないのですが)

 

しかも未経験の中途採用でしたが、運良く販売職から仕入れや開発を行う企画職へ、社内ジョブチェンジも果たしました。

更に運のよいことに入社から5年弱で係長、課長とステップアップし、新卒からいる同年代の先輩方よりも短期間で昇進。

社内ではかなり恵まれたコースです。

 

でもね、これ、全く自慢できることではないんです。

 

社内には私より遥かに勤続年数長く、羨ましいほどハイスキルなのに全く評価されずヒラのままの人がいっぱいいます。

もちろん、私も経験不足をカバーすべく、同期と絶対的な差がつく程度には勉強してスキルアップしまくりました。

でもそれにしたって、不当なまでに差がつき過ぎています。

 

それは、うちの会社の評価基準が「経営陣に気に入られる人柄かどうか」だからです。

 

 

評価基準はお気に入りになれるかどうか

ウチの会社はそれはもう、ガチガチな同族経営

会長から専務までの経営陣は創業者一家、ほかの主要部門の部長クラスも殆ど一族が占めていますが、絶対的な権力は創業者一家に集中。

 

もともと本当に小さな会社だったのが、一時的なブームで急激に財をなし、昔ながらの家族経営体制のまま規模だけ大きくなってしまった感じですね。

世間からはお洒落なイメージを持たれていますが、内側に入ってしまえば経営一家が王族や大家族の家長のように振る舞う昭和な世界でした。

 でも下町特有のユルさもあり、うまく溶け込んでしまえばそれなりに快適でもあります。

 

なので未だに会社としての体をなしていない部分が多く、特に人事評価体制はあってないようなもの。

そうなると自分のいる部署を管轄するトップ(経営陣の誰か1人)にいかに好かれるかで、全てが決まってしまいます。

 

トップへ与える印象や態度が悪かったり気が利かなかったりすれば、どんなにハイスペックなベテランだろうと評価されず軽く扱われます。

 

高いスキルや知識、頭脳を持つ人間よりも、その上司にとって素直で、扱いやすく、(どんな理不尽な指示でも)前向きな姿勢で取り組み、細かな気遣いができる方が評価されてしまうんですよね。

 

そうなってくると、社内政治に長けた人間や、ちょっと心理学をかじってうまく振舞える悪賢い人間が有利になってしまう。

私も本来はコミュ障ですが、過去にブラックな職場を渡り歩く中で、職場の対人関係に特化して立ち回り方を研究してきました。

なので今の会社のレベルなら、評価される人物像を演じることなどチョロいのです。

 

でも心の中ではこのままで本当に良いわけないという事は分かっていました。

 

もちろん、私もスキルアップと人間関係両面で相応の努力をして、短期間で昇進してきました。

が、全ての努力が本当に正しい方向と言えるのか。

 

上から評価されることを最優先にして、気の進まない仕事も、内心では馬鹿かと思うような指示も笑顔で引き受けてきたことや、役職者になったことで、本来やりたかった仕事からはますます離れていきました。

 

会社に対しても偽りの顔をしてきたけれど、自分のことも騙していないだろうか。

会社の欠点をうまく利用していたつもりが、自分の方が毒されてたんじゃないか。

 

という事に気付いてしまったんですね。

というか、認めたくなくて見ないふりをしていましたが、最近になってようやく事実を受け入れました。

 

それは安定した仕事を捨て、自分の自由と責任で、やりたいことだけに集中して生きている人をたくさん知ったから。

 

今の会社は嫌いなところや不満も山ほどあるけど、それ以上にこのまま今の会社にい続けようとする自分が嫌いだから。

 

折しも今になって、長年のどんぶり勘定と無策がたたり、10年前には馬鹿にしていた競合他社にあっという間に抜かれて会社の将来にも陰りが出始めてます。

 

社長も絶対君主的な存在だった創業社長が高齢で会長に退き、無能でなんの苦労もしてこなかった馬鹿息子に代替わりして、既にあちこち弊害が出始めてる。

 
やっぱり、ずっと安泰な会社なんてないんですね。

「長く働ける」と思った時点で間違いでした。

 

でも周りの誰も、いつか会社がなくなるかも、とか自分がリストラされるかも、という危機感を持つ人間はいません。

長年ぬるま湯に浸かり続けてると危機感すらマヒしてしまう。

 

ぬるま湯だと思ってた温泉は地獄の釜かもしれません。

気付いた時には煮え上がって抜け出せないような。

 

だから、だいぶ時間を無駄にしてしまったけど、快適なぬるま湯を抜け出すために、重い重い一歩をようやく踏み出そうとしています。

 ぬるま湯にハマったままジワジワ死んでいくよりも、何が起こるかわからないけれど、外に飛び出して自分で生きていく力と知識を身に付けたいから。

 

 

あなたの浸かっている温泉は、どんな温泉ですか?

快適な湯加減の温泉に浸かっている人ほど、要注意です。