皆さんは無理のない価格で、自分の肌に合った化粧品を選んでますか?
今回は「何かと出費が多くて節約がはかどらない」女性ならではの悩み、
「化粧品への出費と品質のせめぎあい」がテーマです。
どうも、こんばんは 。
10年以上前にとある外資系コスメブランドの販売員をやってたみりりっこです。
当時は仕事のストレス解消に給料の大半を美容と服飾につぎ込んでいました。
私もかなりの浪費家でしたが、コスメブランドの販売職を渡り歩いていた同僚達の散財っぷりと知識の凄さは半端ないものでした。
あの3年間は貯蓄が全くできず、何のために働いていたのか謎ですね。
化粧品は多くのオトナ女性が一生に渡って使い続けるものです。
自分の肌と家計に見合った商品を選ばないと、長い目で見れば大きな損失を生むかもしれません。
では早速見直しポイントです。
化粧品は年間、そして一生のコストで考えよう
服やアクセサリーなど毎回違う物を買うものと違い、化粧品はこれと決めたらリピートする人が多いですね。
でも、リピートしている化粧品がこんなパターンの人は要注意。
- 値段が高いと感じている。
- ブランドで選んだけど、肌に合わない。
このまま何となく買い続けていると、長期的には大きな負担や損失になります。
化粧品はターゲット年齢層が高いほど単価が高くなる
化粧品の価格って、
— みりりっこ@休職中 (@mimimimimiriko) 2018年10月9日
「ターゲット年齢層の購買力」に合わせて設定されてるパターンが多い気がします💸
(もちろん良心的な価格のメーカーもあるけど)
30過ぎるとやたら高いラインを勧めらるので閉口😑
買わんけど。 https://t.co/VTZUo3B40B
使う化粧品は年齢と共に変わってくる人が多いでしょう。
というのも、化粧品ブランドは年齢層に合わせてターゲットを細分化してるケースが多いから。
年と共に目につく商品、勧められる商品が次第に高くなっていくのも自然の流れですね。
同じブランド内でも、エイジング対策のシリーズとなると価格帯が釣り上がることもよくあります。
反対に赤ちゃん向けの商品は良質でかつ価格を抑えて作られているようです。
これは赤ちゃんのいるご家庭はまだご両親が若く家計が厳しいからだろうとの事。
↓こちらはすごく腑に落ちたツイートです。
ベビー系ブランドって普通の化粧品メーカーが作ったら2倍3倍の価格設定になるだろうアイテムをさも当然のように数百円の大衆価格で販売していることがあるから凄いと思う…。子育て期は家計が苦しい場合が多いのでそうせざるを得ないのだろうけど、そこには想像を絶する企業努力があるんだろうな…。
— かずのすけ (@kazunosuke13) 2018年10月8日
だから殆どのベビー系ブランドはテレビCMなんてやってないし、雑誌で大々的に宣伝されることもない。両性イオン系とかアミノ酸系の洗浄剤を大衆価格にすることがどれほど難しいか、そしてどれほど利益が少ないか、、似たようなものを作っているからこそ分かるな…😭
— かずのすけ (@kazunosuke13) 2018年10月8日
かずのすけさんの凄いところは、科学者として化粧品の成分で良し悪しがわかるだけでなく、価格設定やターゲット層も含めて誠実なメーカーかどうか判断できる想像力がまで持ち合わせて所ですね。
徹底して中立な立場を貫こうとされている点も尊敬できます。
化粧品に過剰な期待をすると、どんどん高くなる
化粧品は、あくまで化粧品です。
ブランドの化粧品は様々な成分を盛り込み付加価値を競っていますが、どんな成分を盛り込もうと化粧品と名乗る以上は有効成分を謳うことはできません。
付加価値盛りだくさんで魅力的に見えても、高価格に見合った対価は期待しない方が良いです。
余談
化粧品と医薬品の中間に、医薬部外品という区分がありますが、「ニキビを予防する」などの「効果」を謳えるのは医薬部外品からです。
医薬部外品は一見安心できそうなイメージですが、医薬品と同様、副作用が出る可能性があることを認識しておきましょう。
効果的にも予防にとどまり、医薬品ほどは効かないため、期待し過ぎないことも大事です。
こういった知識もかずのすけさんの書籍で学びました。

改訂版 化学者が美肌コスメを選んだら・・・じつは10秒で見抜けます
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高いブランドコスメを使っても問題ない人
高級ブランドの化粧品を使うこと自体の良し悪しは、使う人次第です。
- そのブランドが理屈抜きに大好きな人
- 他に肌に合うものがない人
- そのブランドコスメを使うだけで継続的に気分が上がる。綺麗になれると信じている人
こういった人は、高級化粧品を使っても問題ありません。
化粧品には理屈はさておき「気分が上がる」といった心理的な効果もあるので。
周りがどうこうではなく本人がポジティブに捉え、人生を楽しくするスパイスにできているなら誰にどう言われてもやめる必要はないでしょう。
(ただし家計に深刻なダメージを与えない範囲で)
私が販売員やってたブランドも中身の品質はそこそこでしたが、世界観のプロデュースが見事で、多くの女性を虜にしていました。
毎月出る季節の限定品を楽しみにされてた常連さんも多かったですね。
高いブランドコスメを使うのに問題ある人
一方、こんなタイプの人は要注意です。
- 高級ブランドコスメを使っていることを他人に自慢したい人
- 高級ブランドコスメを使っていないと恥ずかしいと思っている人
これらの何が問題なのかというと、「自分に合っているのか」という視点が抜け落ちている点です。
こういう場合、ブランドにとっては格好のターゲットですし、自分ではなく他人目線主体なので「ポジティブな心理効果」すら得られません。
見栄のための浪費を一生続けたくなければ、一度こだわりを断捨離してフラットな目で自分に合った品質・価格の商品を探しましょう。
中身以外のコストがたくさん掛かっている化粧品
これは全てに当てはまるとは限りません。
が、化粧品の価格には大なり小なり、中身だけでなく、様々なコストが上乗せされていることを意識すると、見る目が変わります。
- CMや広告で目にする機会が多い(そして有名女優・モデルなどを起用)。
- 百貨店への出店が多い(それだけ高いテナント料が発生しています)。
- パッケージがやたら豪華。
- 実店舗の内装にお金がかかっている。
私が働いてたブランドも素敵なパッケージ・店舗で人気の外資系ブランドですが、原価率は20%切っていると聞いたことがあります。
化粧品というより、夢を売っていたのかもしれません。
品質・価格共に自分に合ったコスメを選ぶには
化粧品のコストは保険と同じくブラックボックスのように中身が謎です。
同じような価格帯でも、メーカーによって原価率は異なるからです。
幅広い価格帯のブランドを擁する会社の場合は
低価格のブランドより高価格のブランドの方が使用感を良くしたりより良い成分を入れたりしてわざと品質を変えてます。
そもそも高級価格帯のブランドを持っていないので、
あえて低価格用のクオリティ、高価格用のクオリティに分ける必要もありません。
引用元
今更ながら『キャンメイク炎上』の話をしたいと思います | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき
(「キャンメイク炎上」についての記事だったので、良質プチプラコスメメーカーの井田ラボラトリーズさんを例に挙げられています。)
こういう知識は意識的に探さないと手に入りません。
良質な情報源にアンテナを張りましょう。
ただし、発信者がどういう立ち位置の人かを把握した上で情報を取捨選択するのも大事です。
化粧品については常に膨大な情報が流れています。
情報の発信者も一般人からメイクアップアーティスト、美容ライター、開発者、化学者など実に様々な立ち位置ですね。
なるべく色々な立ち位置の人の情報を見比べることと、「何故この人はこれを勧めるのか」を考えながら情報に触れましょう。
最後は自分の肌で確認
どんなに信頼できると思った情報源でも、万人に合う化粧品は残念ながら存在しません。
肌質やコンディションは人によって違うからです。
価格・品質ともに納得できる化粧品に巡り合ったら、そこでゴールではありません。
最後は自分の肌に聞いて見極めて下さい。
妥協せずにトライ&エラーを繰り返すうちに、ベストなものに巡り合えるでしょう。
化粧品は長い人生でずっと買い続けて肌に使っていくものです。
定期的に情報をアップデートし、適正な予算内でベストな選択をしていきましょう。