こんにちは。みりりっこです。
久々にミニマリスト系の本を読んだので、
その感想です。
ミニマリストであり革作家でもあり、
更にファイナンシャルプランナーとして家計コンサルもされている、
リムベアーさんの本です。
お金に関する満足度を決めるのは、
収入が多いか少ないかじゃなくて、
「私はお金の使い方を自分の意志でコントロールできてるぞ!」って、
実感できているかどうかなのかもしれない。
そう考えさせられる本でした。

- 作者: リムベアー
- 出版社/メーカー: オーバーラップ
- 発売日: 2018/11/25
- メディア: 単行本
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ほとんどのミニマリストは最初からミニマリストだったわけじゃない。
私は以前から断捨離や、
ミニマリスト関連のブログや本が好きで、
これまでも色々読んできました。
それで気づいた大体の人の共通点は、
最初からミニマリストという人はめったにいないことです。
もともと実家がゴミ屋敷だったり、
自分自身が浪費家でモノにあふれた暮らしをしていたり、
というケースが多いんですよね。
そういった人が、
何か「それまでの価値観を壊されるような体験」をすることで、
モノやお金に対する考え方が大きく変わり、
ミニマリストという生き方にたどり着く。
この本の著者 リムベアーさんも、
という辛い体験をされています。
それまでは、
欲しいものはなんでも買ってしまう、
お金はあるだけ使ってしまう、
家中モノであふれた生活をされていた。
モノなんて一瞬でなくなってしまうのを目の当たりにしたのがきっかけで、
「本当に大切なモノとだけ生きていこう」
とモノへの執着がなくなったそうです。
私も実家にいた頃は妹と二人部屋だったのですが、
妹が文字通り「汚部屋の主」でした。
一応家具でお互いのテリトリーを仕切っていたのですが、
服とか漫画とか、空のペットボトルとかが
床上30センチくらいまでに積み重なっているので、
こっちに雪崩れてくるんですよ。
おまけに足場が少ないので、
妹の一歩一歩がどすん、どすんとうるさい(笑)。
汚いのとうるさいので、
めちゃくちゃストレスで
しょっちゅう喧嘩の原因になっていました。
その反動もあってか、
私も「ミニマリスト」とまでは行かないですが、
モノはあまり持たない暮らしをしています。
でも、そんな私も他人様のことをどうこう言える身ではありません。
ほんの少し前まで、
私はちょこちょことした「プチ贅沢」の常習犯でした。
無自覚に一人で月7万円も食費に使ってしまうような、
残念な浪費家でした。
何となく記録をつけていた家計簿アプリの履歴を見て、
頭の中が真っ白になった時のことを今でも思い出します。
私がお金の使い方に対する考えを改めたのも、
その時のショックがきっかけの一つでした。
ミニマムライフとお金の使い方
ミニマリストの人は、
その人にとって本当に必要なものや、
本当に好きなものにしかお金を使わないので、
お金の使い方や使う金額には個人差が大きいです。
かの有名な「ミニマリストしぶ」さんも、
モノの持ち方やお金の使い道に強いこだわりが感じられます。
この本やブログを見て、
ストイックでかっこいいなあと思うのですが、
真似をするにはけっこう覚悟がいりそうです。
ミニマリストしぶさんの場合、
所有する衣服や日用品は極限まで絞っているけれど、
その一方で時間や手間を省いてくれるなら高額な家電でもお金を惜しまない。
その潔さには憧れます。
ただここまでくると生活感もほとんどなくなり、
ライフスタイルそのものがコンテンツと化している感じです。
こういったライフスタイルは、
一人暮らしの独身男性でもないと正直厳しいです。
短期限定なら自分にもできるかもしれませんが、
継続は難しそうです。
一方リムベアーさんもブログやインスタで
ご自身のミニマルライフや節約関連の発信をされている方ですが、
この方の場合、奥様とお子さんがいます。
ミニマリストである自分自身と、
家族との日常生活とで折り合いをつけなきゃいけない人は、
実際にお金やモノとどう付き合っているのか、
気になります。
しかもファイナンシャルプランナーとして、
家計コンサルもされているお金の専門家でもあるので、
どんな風に一家の大黒柱とミニマムライフを両立されているのか、
知りたくなります。
その答えの一例がこの本を読むと分かるのですが・・・・。
節約方法をそのまま真似るには「コツコツ努力できる人」でないと難しい
私の率直な感想を言い表すと、
「うーん、すっごい、ちゃんとされてるな~・・・・・。」
でした。
いやもう、
お金の使い方や管理に対してすっごく真面目で、
滅茶苦茶ちゃんとされてるんです。
ご夫婦で役割分担もして、
ちゃんと細かくルール決めて守ってるし。
「ここまでするのか~。ちゃんとしてて凄いな~・・・」の連続。
つまり私のようなズボラにとっては「無理・・・」と軽く打ちのめされる、
大変きちょうめんな家計管理のオンパレードでした。
もしこの本のやり方を真似しようとするなら、
真面目で几帳面でコツコツ継続できる性格で、
かつ夫婦なら両者が納得し協力できる関係じゃないと、
正直無理だと思います。
でもここであきらめて本を放り出すのは早いです。
この本に込められた本質的なメッセージは、
管理の仕方や使い方はどうであれ、
「自分で決めたやり方で、自分の意志でコントロールする。」
ということだからです。
少なくとも私はそう受け取りました。
例えば軽く衝撃を受けたのが、
ご夫婦それぞれの一か月のお小遣いがたったの1,000円だということ。
最初読んだときは、
「ちょっとやりすぎじゃない?後でリバウンドしないかな?」って
正直思ってしまいました。
でも当のご夫婦にとっては、
不自由な我慢生活を強いられている、
というわけでもなさそうなんです。
ちゃんと別に外食とか、
息抜きや楽しみに使う予算を確保していて、
生活も充実している。
過去の、
「給料をあるだけ使ってしまいモノにあふれた生活をしていた頃」と今と、
どっちが幸せそうかは言うまでもないですね。
予算を守りつつもガマンでストレスを溜め過ぎない。
そんなお金の使い方や、
管理の仕方は人それぞれです。
自分や自分の家庭にあったやり方を
試行錯誤して改良してくしかないんですよね。
例えばこの本で勧められている支出の管理方法。
手書きで家計簿をつけるとか、
せっかくクレジットカードを使ってるのに、
わざわざ後で使った金額分の現金を別の封筒に移すとか、
超絶面倒くさがりな私には「3日坊主エンド」確定な苦行です。
もちろん人によって取り入れられる方法があれば、
それに越したことはありません。
少しでも実践してお金を節約できそうなら
十分試す価値があります。
ですが私のようにコツコツ続けられない残念な性格だと、
もっともっとハードル下げないと無理です。
続きません。
例えば今ならZaimやマネーフォワードといった、
家計簿アプリを活用する手がありますね。
気軽にさくっと記録でき、
どんだけ使ったか一目でわかるのでめっちゃ助かります。
過去に
「最初の数ページしか書き込まれてない家計簿ノート」
を量産した私ですら一年近くも継続できているので、
「家計簿なんて無理―!」という方にもおすすめできます。
記録に付けることはあくまで手段であって、
目的は支出を把握してコントロールすることです。
なので完璧主義を捨てて、
おおざっぱでも自分が続けられる方法で
継続できた方が余程良いですね。
あと個人的に気になったのが、
無駄遣いをやめて残したお金をどうするのか。
学費とか将来確実に必要な備えは別としても、
ただただ貯蓄に回すだけで良いのか?
そこを考えるのも大事ですね。
今の日本ではただ節約して銀行にお金を預けても、
お金はほとんど増えませんし、
皆がそうだとお金が眠ったままなので経済も停滞します。
例えば全部貯蓄に回すのではなく、
一部は自分でお金の勉強をして実際に資産運用をする。
そうすると自分のお金が社会を回って、
人々の暮らしを支える企業が成長する力になったり、
巡り巡って自分の元に戻ってくる時には
増えたりすることもあります。
それまで何も考えずに無駄遣いしていたお金を、
自分で決めた応援したい企業などに投資する。
これもお金の生かし方の一つですね。
そのほかにも知識に投資してお金を稼ぐ力をつけ、
収入を増やすこと。
その結果一人一人の稼ぎが増えれば、
更に経済も活発になります。
今の収入をうまくやりくりして、
無駄な支出を抑えるのも大事です。
でも私はもっと勉強してお金を稼げるようになって、
じゃんじゃん社会に回していけたら更に良いなあ、
と思っています。
まあ、この本にはこういったことまでが書いてあるわけではないのですが。
せっかくお金の使い方をコントロールできるようになるなら、
更にその先の「お金を生かし方」にも思いを巡らしたくなる。
そんな本でした。
欲しいがままにお金を使いまくってしまうのに、
全然充足感を得られない。
そんな人におすすめの1冊です。